【超おすすめ小説】「わたしを離さないで」の魅力,感想(ネタバレ完全なし)
こんばんは。
コロナで在宅を強いられ、いかがお過ごしですか。
私はそれなりに充実してます。好きなものに沢山触れられるのはメリットかなと思います。
さて、今日はこんな時だからこそ読んでもらいたい本をご紹介。
2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオイシグロの名著「わたしを離さないで」です。
カズオイシグロは名前が特徴的なので、普段本を読まない人も聞いた事があると思います。
作品名も様々な形で映像化されているので、知っている人も多いかな。
ちなみに彼は日本人らしい名前だけど、日系イギリス人で、ほとんど英語は話せないそう。
実質的には海外の純文学作家。
そして彼が2005年に執筆したこの「わたしを離さないで」は、彼の最高傑作という声があるとともに、ヒューマンラブストーリー且つミステリとしての評価も高いのです。
在宅を強いられている今だからこそ
是非読んでもらいたいのでその魅力をネタバレなしでご紹介。
どんな人にオススメ?
まず、こんな人にオススメ!
・謎に包まれた世界観が好きな人
・リアルな心理描写が好きな人
・あるテーマについて深く考えたい人
・様々なジャンル(純文学やミステリや青春モノなど)が好きな人
逆にこんな人にはオススメできません
・残虐なシーンや戦闘シーン等が好きな人
・官能的なシーン等を読みたい人
・政治的な話を読みたい人
続いて魅力についてご紹介
①様々なジャンルの良さを兼ね備えている。
少し内容について触れてしまいそうなんですが、「わたしを離さないで」は様々なジャンルの良さが詰まっています。
それは純文学であったり、ミステリであったり、青春モノであったりします。
なので沢山の人が読みやすいし、
他のジャンルを読み始めるきっかけにもなると思います。普段本を読まない人にもオススメです。
②謎がどんどん明らかになるワクワク感
私はこの作品の具体的な内容について敢えて触れない方が良いと思ってます。
なのでこの記事では一切あらすじも述べません(笑)
というのも、私は一切情報を得ずにこの作品を読みましたが、正直冒頭は「これは何の話??」となりましたが、「まぁ恐らくこういう事かな。」とギリギリ推測出来る文章なんですね。
なので、読めば読むほど、素早く次のページに進んでいけます。
そして、話が進むにつれて、どんどん「この世界」についてわかってきます。
その様がとても個人的に面白かったし、
具体的な前情報がゼロのおかげで、この世界につて入り込む事が出来ました。
読み終わる前に映画版の予告編を見る事は、個人的にはおすすめしません。
個人的に、ですよ。(強調)
③人間の細かい心理描写が素敵
私はこの作品で初めてカズオイシグロさんの本に触れたのですが、何というか、すごく心理描写がリアル且つ素敵なんですよね。
人間の心理ってすごく複雑だと思うんです。
思っている事と違う行動をしちゃったりとか、取りたくないのに高圧的な態度取っちゃったりとか。
そういった人間の複雑な心理描写が、すごく共感しやすいし、読みやすいんですね。
恐らく人間という存在を、とっても観察してるのだなと思います。
そういった心理描写のおかげで、登場人物に同情しやすいんですよね。
そしてより一層物語が面白くなるんだと思います。
④フィクションのはずなのに、ノンフィクションだと思ってしまうような表現力と世界観
勿論この作品はフィクションなのですが、
「本当にこの物語が存在するのではないか。」と思わせてくれるような魔力が「わたしを離さないで」には存在します。
こればかりはこの作品を読了してからじゃないと伝わらないんですけど、
「登場人物が本当に存在しているのではないか。むしろ本当であってほしいな。」そんな気分にさせてくれます。
このリアルかフィクションかわからなくなってしまう感じ、私は非常に好きでした。
⑤テーマが素晴らしい
映画も小説も私達に何か人生における教訓等を届けてくれるから素晴らしいと私は個人的に考えています。
勿論この作品も、とあるテーマを私達に問いかけてきます。
この作品はそのテーマの問いかけ方が素敵だな。と考えました。
物語も感情移入できて面白いし、読んだ後に様々な事を考える余韻をもたらしてくれます。
これこそ小説を読む醍醐味ですね。
この「わたしを離さないで」のテーマについては、ネタバレ込みでまた別の記事で語りたいと思います。
まとめ
以上がカズオイシグロ「わたしを離さないで」の魅力と感想(ネタバレなし)でした。
ネタバレなしで魅力と感想を語るのは難しいですが、とにかくおすすめだし、私にとって心に残る一冊です。
こんな時だからこそ、是非読んでみてはいかがでしょうか。
(本屋へ行かなくても電子書籍でも購入できますよ!)
それでは。
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今日の一曲
「a thousand miles」ヴァネッサ・カールトン
何となくこの本を久しぶりに読んだらこの曲を聞きたくなりました。